
帝塚山大学考古学研究所特別研究員甲斐 弓子
講座説明
世の中には各地に伝承、または物語の中にいわゆる「お話し」としてしか考えられていないことが数多くあります。
その中から発掘調査で検証できること、文献や建造物で、それらがただのお話ではないことを考古学から考えられることがあります。そのいくつかを取り上げたいと思います。
2025年7月~12月★カリキュラム予定★
7月28日(月) 京都・法成寺の瑠璃の瓦
8月18日(月)※ 大和・西大寺
9月22日(月) 『日本霊異記』に見える下野寺
10月27日(月) 瀬戸内海に浮かぶ周防大島
11月17日(月)※ 紀伊・道成寺
12月22日(月) 瓦の多い国と少ない国
※2025年8月と11月は、第3月曜日に変更していますのでご注意ください
<2025年7月~12月カリキュラム詳細>
7月28日(月) 京都・法成寺の瑠璃の瓦
発掘された一片の瓦に誰も信じなかった真珠層が!
調査を進める中で、藤原道長の栄華を主に、200年の世継ぎ物語である「栄華物語」の中に、法成寺の瓦の一説を見つけることになりました。
法成寺の落慶は1003年前の7月16日ですので今月を選びました。
8月25日(月) 大和・西大寺
奈良時代の終わり頃、称徳天皇の時代に建てられた勅願寺です。
平安時代にまとめられた『日本霊異記』に残るお話が、或る大雨が発端となり実話を反映していることが明らかになりました。
9月22日(月) 『日本霊異記』に見える下野寺
古代瓦の第一人者でおられた森郁夫先生が復元された文学から考古学的に検証されたことを、先生のご論文からご紹介いたします。
10月27日(月) 瀬戸内海に浮かぶ周防大島
聖徳太子が父・用明天皇の思いを訪ねられた歴史を秘めた金魚(形)島に、太子が使われた駒つなぎの岩が残ります。
11月24日(月) 紀伊・道成寺
海から日高川を入ったところに位置する防御の任を担った古代寺院・道成寺。
「安珍・清姫」の物語の意味するものは・・・。
12月22日(月) 瓦の多い国と少ない国
古代瓦が多い国と少ない国があります。
聖武天皇の詔により全国に国分寺・国分尼寺が建立されますが、中央の瓦によく似た美しい瓦がある国と、そうでない国があります。
現在の我々が想像する在り方と当時、当地に生きた人々の心意気が実際は反対だったかもしれません。
- 講座タイプ
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常設講座
- 初回講座日
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2025年07月28日
- コース
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原則第4月曜15:00~16:30
- 受講料
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6カ月6回
16,500円
- 受講のしかた
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大阪
電話でのお問い合わせは06-6346-8700へ